寂しい……。 そんなの。


「わかんない」


いっくんはいつも側にいてくれる。


だけど。 あたしが近付かないといっくんが離れていきそうなのも。 …… 事実。
いつか、本当に離れてしまう時が来るんじゃないかって…… ちょっと怖い。


近付いて、いっくんの全部を知るのも怖い。


今のままでいるのが一番良いことなのかも知れないけど。 ……… もっと知りたい。


そんな気持ちがずっと交差している。



「なーんか、前田くんがまおちゃんを気にかける理由がわかったかも」


「リカちゃん?」


てくてくっとあたしに近付き、あたしの隣のベットに腰掛ける。


「まおちゃん」


あたしと向き合うように座って、リカちゃんが少し首を傾げた。


「まおちゃんのその気持ち。 前田くんに言った?」


「……… 言ってない」