「乾いているでしょ?」


「まあまあだな」


細かい男だ。
細かい男は嫌われるよ。


長時間、ドライヤーを使うわけにもいかずに適当になったけど。

これでもちゃんと乾かしたかつもり。


まだ少し湿っぽくは感じるけど…… これくらいなら自然乾燥で大丈夫だ。



「まお……」


「ん、なに?」


「修学旅行、楽しいか?」


「うん、楽しいよ」



優ちゃんとリカちゃんでお泊まり。

初めてだから、夜は3人で沢山おしゃべりする予定。


先生に見つからないようにこっそりとだけどね。



「楽しいならよかった」


「ふーん……」


変ないっくん。
まあ、変なのは今に始まったことじゃないって事で。


気にしないようにしよう。


「んー」


天井に向かって、腕を伸ばす。

お風呂で暖まったせいかな?


「眠いのか?」


まぶたが重い。
なんか、眠いな……