3時間目の体育。
卓球だったあたしは、優と一緒にお話をしてた。


「さっきはびっくりしたわぁ~……」


「ん?」


苦笑いしながら上を見上げる優にあたしは首を傾げた。
すると優はあたしを見て言った。


「マジそっくりだよね。浦田双子!」


「え?」


そうかな?


「今は結構違うと思うけど……」


髪色とか。
髪型だって違うし。
性格だって。
声だって。
違う。


すると優はギョッとした。


「どこが!?まったく一緒に見えるよ!」


それは大袈裟。
そう思いながら卓球をしているのん君に視線を向けた。


「まぁ……あたしも間違えてた。小さい頃はもっとそっくりだったから。髪型も性格も同じだったから」


2人とも……個性とかなかったからな。


「好きなものとか一緒でよく喧嘩して、あたしも見分けつかなかった」


それでよくあたし2人に怒られてたけど。
今は……長く一緒にいて。
2人の性格も変わって……。
それにあたしはひぃ君を好きになって……。
余計2人の違いを見るようになった。


あたしはフッと笑って何気なくのん君を見た。
するとのん君の友達の谷口が順番が回ってきたのん君に卓球のラケットを投げた。


「次、望だぞー」


それに反応したのん君はラケットをキャッチしようとした。
でも、キャッチする事ができず、体育館に“カタン”て音が響いた。


……あ。