白い鼓動灰色の微熱

そのせいで、父は数年後、彩世たちが成人するのも待たずに、家を出た。

女を作って出て行った。

といえば、薄情な父だとしか思えないところだが、そうさせるだけの原因を彩世は作っていたのだ。



母の手はすぐに萎れて腐臭を放ち、綺麗じゃなくなった。

彩世はそれを庭に埋めた。

それで終わったはずだった。

ネイルストとして仕事を始めて、理想の指の持ち主に出会うまでは。