白い鼓動灰色の微熱

 振り下ろす手を、左手が止めた。

 彩世の右手と左手が、力をぶつけ合っていた。

『邪魔をするな!』

 瞬間彩世の体を抜け出した父が、彩世の頭を強く殴った。

 彩世の意識は遠のいた。

 父が、再び体に降りてくるのは感じられた。

 右手を振り上げている。

 下ろした。