「何だって?遺体に心当たりがある人間が現われたって?」

大塚刑事はデスクから椅子を蹴って立ち上がると、一課の部屋を出て、取調室へ行った。

何で、取調室なんだ?

思いつつ、来客室を覗くと、一般の人間が詰め掛けていた。

もしかすると、先ほど放送された映像につられてやってきた輩かもしれない。

テレビ局には、その映像の差し止めをし厳重に注意をしたのだが、一度放送されてしまっ

た波紋は予想以上に大きかったようだ。

大塚刑事が取調室に行くと。清水刑事が青年を前にして座っていた。

「あっ、大塚刑事」