ジリリリリィン ジリリ ジリリリリィン

朝日が差し込む光の部屋の中で、ものすごく大きい目覚まし時計の音が鳴り響いている。
部屋の主は その大音響が聞こえないか ぐっすりと眠りの世界にいた。

時刻は8時5分
もう 大体の日本中の人々が出勤か 登校している時間にもかかわらず、少年は寝返りを時折打つだけで、
一向に起きる気配がない。

ジリリリリィン ジリリリリィン

彼を起こそうと必死なのか
早く止めたいのか分からないが
相変わらず、目覚まし時計はベルを鳴らし続ける。
「あーーーっ! くそっ。 もう時間がねぇーっつうのに コイツはっ」
いつの間にか 誰かが部屋の中に侵入をしていた。
髪を赤く染めてはいるが、 眼鏡を掛けているところは知的な青年にも見える。