Princessの掟短編集







「私は、本当はここに来るべきじゃないのに…」



そう言う彼女に首を振った。



「そんなことはないわ。私はあなたが来てくれて嬉しいもの。」



「怒ってないの?」



「もちろん怒ってるわ。でもね、最終的には私はまた優斗と一緒にいられる。だから愛香さんには私はありがとうって思ってるわ。」



「…っ百合亜さん。」



愛香さんの目には今にもこぼれそうなくらい涙が浮かんでいる。



そんな愛香さんに隣にいた麗子さんはハンカチを渡していた。