「麗子さんには本当に感謝しています。」 「私は大したことしてないわ。あのね、百合亜さん?」 「…はい?」 「貴女に会いたいっていう人を連れてきたのだけど…。」 麗子さんの言葉に私は首を傾げる。 「今、ドアの外で待たせてるの。入れてもいいかしら?」 「はい。」 私が頷くと麗子さんはドアを開けて中に誰かを招き入れた。 椅子に座ったままの私には麗子さんの後ろに隠れてるせいで、入ってきた人物が全然見えない。