それでも愛香は動こうとしない。



「愛香ッ!!」



しびれを切らしたのかおじさんは愛香を無理やり立たそうとした。



そのおじさんの手を愛香は振りほどいて俺の顔を見てきた。



「本当に、さっき言っていたことさえすれば父の会社を元に戻せるの?」



「ああ、もちろん。」



そう答えると愛香は絨毯におでこをつけて土下座した。



その行動は俺や父だけでなく、おじさんもおばさんも驚いた。