「おめでとう、百合亜。」 そう言って美吏那が私に抱きついてきた。 「ありがとう、美吏那。」 私も美吏那を抱きしめ返した。 「もう発表したの、高橋。」 どこかで聞き覚えのあるような声が聞こえた。 美吏那から身体を離してドアの方を見た。 「あなたは、あの時の…。」 そう、そこに立っていたのは美吏那が怪我した時に水をくれたおばさん。 「校長、もう発表いたしました。」 校長!? この人が?