夜の静寂につつまれた廊下をルイアと2人で歩いていく。


廊下にある窓からは月の光が綺麗に差し込んでくる。



「着きましたよ。ここがティアス殿下のお部屋です。ついでに言いますと、殿下のお部屋の右が執務室で左が后様の為のお部屋です」



「后様の部屋って隣なの!?」



「はい。殿下とお后様の部屋は中でつながっていますよ」



「えっ!!そうなの!?」



「お后様のお部屋に行かれるのに廊下に出るのはおかしいという昔からの配慮ですよ」



「そ、そうなんだ・・」


自分には想像もつかない世界の驚き、目の前にあるティアスの部屋のドアをじっとみつめた。



一度深呼吸をし、よし!と気合をいれドアをノックした。



「・・・・・・」



中からの返事はなくもう一度ノックをした。



が、やはり返事はなくシェイナは困惑した顔つきになってしまった。