佳奈ちゃんの話を
聞いた後俺は駅まで
全速力で走った。
制服が乱れながら
必死に走った。
沙羅が働いている
職場は知らなかったから
1店舗ずつ回り探し回った。
ちょうど8店舗目に
差し掛かったとき
「沙羅〜?!そんな人ここには
いないわよ!それにあなた
未成年でしょ?
こんな所にきちゃダメよ。」
お店のオーナーみたいな人に
言われた俺は仕方なく
帰ろうとした。
そのとき……
「隆也くん………。」
おれの背後から
聞き覚えのある声がした。
「沙羅!!」
そこには
ピンクのドレスに
濃い化粧をした沙羅が
立っていた。
「いくぞ。」
俺は沙羅の手をつかみ
ここから出ようとした。