「隆也さんは覚えてない
かもしれませんが
この学校に入学する前に
小さな男の子にアイスを
あげたこと覚えてますか??」



「あぁ!!!……沙羅。」


「そうです。その男の子が
沙羅の弟の翔くんです。
隆也さんは沙羅の事情
聞きましたか?
両親のこととか………。」



「あぁ…。小さな頃に
捨てられて弟と施設で
暮らしてるとか……。」


「…はい。そのたった1人の
身内の翔くんが沙羅の
誕生日の日に倒れたの。」



「えっ…。
誕生日の日って…。」



俺が沙羅を呼び出した日だ。