フレテ





まだ床に倒れたままの柚の口だけが動く







「柚…」







「南後ッ!!調子にのんなよ!!」



「後で後悔させてやっからな!!」







男達は殴られた頬を押さえながらいい去って行く








「…どっちがだよ」







まぢ意味わかんねぇーし







「…」




「…大…丈夫?」




「…血、出てる」






柚は力なく起き上がった


そして自分の震えを隠すように


俺を真っ直ぐ見つめる






…俺は目を合わせてられなかった