幸せ物語 KANON



デートも何回かした。

親には言ってなかった
けど,毎日楽しかった。


そんなある日――。


ブブブ…


「あっ,電話?」


《着信 リュージ》


隆司から電話なんて
珍しかった。

いつもはメールだし。


「もしもし?」


《ね,明日時間ある?》


「学校終わったら」


《じゃ,6時に新宿来て》


「え,新宿?」


《じゃねっ》