……ん…んん…
まだ眠い目を擦りつつ、ベッドの中の私はゆっくり寝返りを打つ。
すると隣に心地よい人肌を感じて、
「ん……康信……」
うわ言のように呟いてから、いつものように足を絡めてぴとっと体を寄せた。
…………ん?
………って、あれ…?
なんか康信、痩せた……?
昔は野球ばかりしていたと言う康信は、俗にいう筋肉体質で。
胸板なんかムチムチしてるはずなのに、今、私の頬に当たっているのは−−−
程よい筋肉が付いたすべすべの、肌?
………なんで???
………あっ!
そうだ!ここはクソガキの家で……
ってことは……
「んげっ!?」
「……んん?もう起きたの?」
すぐに(←?)事態に気づいた私がこの場から逃げようと体に力を入れると、隣のクソガキがすかさず私の腕を掴んでそれを阻止した。
「放しっ…」
「ヤダ…」
「なんでっ…!?」
短い会話中にも、私の体を覆うように態勢を変えたクソガキを睨む。
「なんでって……、明さんから抱き着いてきたんでしょう?」
そう言うなり、クソガキは超至近距離から今日一番の艶っぽい笑みを私に向けた。
「あー…なーるほど……、ってなるかボケー!!!」
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