「いたたたた……」
落ちた拍子に腰を変に捻ったみたいで、痛みに顔をしかめる私を、「大丈夫っ!?」とコータ君が覗き込んでくる。
なななっ!?
「だ、大丈夫だから、それ以上…」
「そんな辛そうな顔して何言ってんだよ!早く俺に腕回して!」
近づくな、そう言い終わる前に、真剣に怒鳴られたかと思ったら、自分の腕が素早くコータ君の首に巻き付けられてしまった。
「ちょっ…!何する…」
「いいから、落ちないようにしっかり掴まってて」
そしてひょいと持ち上げられて、いわゆるお姫様抱っこ状態で隣のベッドルームへ。
「離してよ、大丈夫だってば」
「嘘だ。涙目になってる」
「〜〜っ!?!」
さらに顔を近づけられたまま、次の瞬間には私はベッドの上にふわりと置かれた。
「しばらくここで休んでた方がいいよ」
「大丈夫だって言ってるでしょ!」
人を年寄り扱いするな!
なおもコータ君の腕から逃れようと私がじたばたすると、そんなことお構いなしでベッドに押さえ付けたコータ君は、そっと布団を掛けながら、
「腰は大事にしなきゃ、SEX出来なくなっちゃうよ?」
そう耳元で囁いてクスッと笑った。
そして極め付けは、
「そんなことになったら俺が困るから……」
私の頭を優しく撫でて、部屋から出て行こうとする。
な、な、なっ…
「余計なお世話じゃー!」
`

