でもさすが母親というか、目ざといというか。 「それにしては浮かない顔してるのね?ケンカでもした? あ……マリッジブルー?」 からかい半分にそんなことを言いながら、食べ終えた食器を片付け始めたから、内心ドキッとしてしまった。 ケンカもなにも、別れのケンカなんだけど…… 「はは… まあそんなとこ」 私が曖昧に笑って答えると、「ケンカはほどほどにね」と意味深に微笑んで店に戻って行く。 「いずれ話すから……ごめんね?」 その背中に、私はぽつりと謝ることしか出来なかった。 `