結局しばらく私の笑いが止まらなくて、その度に香奈はギャイギャイ騒いでたんだけど。





多分私の予想じゃ、香奈も照れまくってるんだと思う。





電話の向こうで、顔真っ赤だよ?なんて、和人君に言われてる声がしたし。








『コホン……でまあ、話を元に戻すけど。
酔っぱらったアンタがその少年を捕まえたのは偶然とかじゃなくてさ、必然だったんじゃないの?』



「なんで?どう必然なの?」





っつうか、必然もなにも、記憶ないんですけど?





『だからさー!昨日のアンタじゃないけど、自分の王子様を見つけたんじゃないの?ってコッチは言ってんの!わかる?』



「ぶっ…… 王子様って……」



『………いい加減、ぶっ殺すよ?』





………こわっ……!!





身の毛もよだつような声に、一瞬で私の笑いが止んだ。





だけどやっぱり……





「酔っぱらってる状態で王子様とか、ありえなくない?」





納得いかないものはいかない。








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