「心結先輩……もうギブです」
「もう?!まだ2時間たってないよ」
1時間以上座ってただけでも進歩
俺いつも本当に勉強しないから。
心結先輩に会いたくて
それだけのために
有名進学校に入学しちゃったし、はなからついてけるなんて思ってなかったけど……
「翼君 頑張ろ?」
いつも避けられてばっかであんまり俺に構ってくれない心結先輩が
部活のためとはいえ心配してくれるのが嬉しいし
頑張りたい
「………。」
けどムリなもんはムリ。
「燃料切れ」
「んー……ちょっと休憩しようか。あたし飲み物買ってくるね」
「待って」
立ち上がる心結先輩の腕をグイッと引き寄せた。
「え…?ちょ……」
ちゅうー
「………。」
「ん 充電完了♪」
「翼君……最悪」
あ
先輩 真っ赤だ。
可愛いなぁ…
やべっ
ギュってしたい。
先輩に触りたい。
「うー頑張ります 俺」
我慢だ自分
「ん」
短く答えて席に座る先輩
あれ?
気のせいかな。
さっきよりもビミョーに距離を置かれてる気がする。
「次は理科総合お願いします」
「………うん」



