帰りの部活
要君も麻友ちゃんも芯君も翼君もいない。
「なんか……こういうのつらいな」
みんなバラバラ
大会まで時間ないのに
最後の大会なのに…
「心結は何にも悪くねーよ」
「颯斗」
「長谷川を引き止めなかったのは俺だ」
責任感じてるのかな?
「どうすんのが正解かはっきり言ってわかんねぇしな」
「……うん」
「キャプテンとしてだめだめだ。勝つことで頭一杯で長谷川の気持ちとか結城の気持ちとか考えてなかった」
「………。」
「1番最悪なのは結城も長谷川も部活やめることかな。俺のせいで」
「ねぇ 颯斗?」
「何?」
「あたしがやめるのが1番手っ取り早いしチームのためにはいいのかも」
そうすれば
翼君も要君もいがみ合うことないわけだし2人ともサッカー続けられる。
「ばーか。それじゃ根本的に解決してねぇっての」
「……痛っ」
頭を小突かれる。
「それになぁ俺は心結がいてくれるから頑張れるんだよ。ばーか」
「……。」
ん?
『鈍感なヤツ』
ま…まさかね?
颯斗に限ってそんなわけないよ。