振り返った要君はぽかんとしてる。

当たり前だけどね~

でも構わず続ける。



「やめんなら早くやめろよ。中途半端野郎!!あんたの行動でチームの雰囲気崩れまくってんの!!」



キレてるあたしの声を聞いて2年生の子たちがいつの間にか周りに集まってる。

もはや説得じゃないね。

ストレス発散状態



「あ………」


はっと我にかえる。

い…言い過ぎたぁ~



「……ごめん」

「桐谷先輩」

「え?」

「俺さ ぽっとでの結城に簡単に持ってかれるのが許せないわけ」

「ポジションでしょ?勝つためには上手い人が試合に出るの当然じゃん」

「ちげぇって。ポジションじゃねーよ」


「他に何があるの?」



「俺のがずっと桐谷先輩のこと好きなんだけど」



ん?

いまなんて……



「同じ気持ちなの、俺だけじゃないと思いますよ」



ギャラリーたちもざわつきはじめる。




「たぶんみんなイヤな思いしてんの。チーム乱してんのは俺?それとも結城?」


「………。」



「絶対戻んねーから」