「幸せになってね」



瑞希の言葉で

俺の中の何か重たい物が取れた。



「………瑞希もね」



郁哉を見ると俺にピースサインを向けた。




前に言ってた

どうしても幸せにしてあげたい好きなヤツって


もしかして瑞希のことだったのかな？


だったら

俺と瑞希を付き合わせようとしてたってことになる……


あの２にが組んでたとしたら

つじつまがあうことってたくさんある。



「……ふざけんなよ」



してやられた。

郁哉に気を許して個人情報を話すべきじゃなかったのかも……




でも 尊敬する。

好きな女のためにそこまでやれるんだから……すげぇよ。



「……行ってくる」



手の上で転がされて 踊らされていただけだとしても

俺に怒る権利なんてない。


こうなることを選んだのは自分




どれだけ苦しい思いをして心結先輩を手に入れたのか

忘れたわけじゃなかったのに……




俺は３年前と何も変わってないよ。

相変わらず単純で馬鹿で自分勝手



でも

心結先輩の目には確かに俺がうつってるんだ。




３年前の告白をもう１度やり直したい。

心結先輩とはじめたい。