ポケットに入ってる

あるもの を取り出す。






「もう1つプレゼント」


それを心結先輩に差し出す。




「……てか、俺にとってのプレゼント?」



割引券を受け取った先輩はまじまじとそれを見つめる。




「これのために今日1日頑張ったんだけど」




「………。」

「………。」





絶妙な間合い

ていうか沈黙。

あれ?




「ねぇ」


先輩が顔をあげた。





「これさ……使用期限すぎてるよ?」

「………。」





明日、黒沢を絞め殺そうと思う。


返せよ。

俺のクリスマス!!





「……ねぇ、翼?」



頭の中がゴチャゴチャになってる俺に


追い討ちをかけようとしている子 約1名。




「そのぉ……今日ね」

「……うん」

「祐稀いないじゃん……だから…」






なに なに?






「うち泊まる?」



「………へ?」





思わず変な声が出る。


返ってきた、俺のクリスマス。

結果オーライ?

黒沢の寿命が延びました。





「どうする?」

「……もちろん」





結城 翼

高1 冬の決心


今日は心結先輩のことを逃がさないし、離さないからね?