「……ねぇ」
ちょっと落ち着いた先輩が口を開く。
「唯姉と仲良しなんだね」
ん?
なんだこの嫌みたっぷりな言い方。
「あぁ……」
心結先輩がふてくされて理由が少しわかる。
「椎名に聞いたの?」
「………。」
やっぱりちゃんと口封じしとけばよかった。
2人で買い物行ったこと…
俺はエナメルをがさがさとあさる。
「はい」
「……え?」
「クリスマスプレゼント」
「このタイミング?」
怪訝そうな顔で俺を少し睨む先輩。
「俺、先輩に何あげようか悩んでて 唯菜さんに買い物付き合ってもらったの」
「………。」
悩んだ末
買ったのはストラップ
「なんだ……」
納得した声をあげる先輩
「ちょっと待ってて」
すくっと立ち上がった心結先輩、次戻ってきた時には手に紙袋を持っていた。
「はい 仕返し」
仕返し?
やっぱキレてたんだ…
「ありがと。先輩」
紙袋の中身はネックウォーマーだった。
「メリークリスマス」
先輩、妬いてくれてたんだよね?
抱きしめて、おでこにキスする。
「あ……忘れてた」