「痛っ…ちょ まじ痛いってば!!」

「我慢して」



職員室に荷物を届けて保健室

先生が出張だったから、かわりにあたしが処置をする。


「先輩 優しさが足んないよ」

「うるさい」



とってもしみるらしく騒ぎまくる翼君

いじめてないよ~

決して

キスマークの仕返しなんかじゃないよ~


てか……

ひじだけじゃない

あちこち擦り傷だらけじゃん

なんだ ちゃんと頑張ってるんだ。


「はい できた」



包帯は大げさ?って思ったけど…



「ありがと」

って言ってくれる翼君



「先輩」

「何?」


救急箱を片付けるあたしを翼君が覗き込む。



「お礼のキスいる?」

「いや いらない」



調子にのんなってば!!!



「じゃあ練習ります」

「頑張ってね」


本当にサッカー好きなんだなぁ。



「心結ちゃーん」

「………。」

「2人で部活さぼってなーにしてたのかしら?」


やっぱり来た

八嶋 灯璃


「さぼってないし」

「嘘つけい」


こいつ むかつく


「灯璃がマネの仕事やんないからあたしにぜーんぶしわ寄せがきてるんですけど?」

「あ…あはっ♪ごめん 心結」