「離して下ろして!!変態教師」



ひょいっと肩に担がれるあたし



「翼ー!!助けてっ」

「………。」



バタバタしながら翼を見るとなぜか完全にフリーズしてる。



や…役立たず。

離さないでっていったじゃん、先輩どこにも行かないでっていったじゃん!!



バカー

そのまま強制連行されるあたし

廊下でも担がれたまんまだしさぁ、みんな見てるしさぁ…

もう 死にたい。




「あ、心結お帰り」

「ただいま~」

「早くおりなよ。パンツ見えるよ」

「え?!」


淡々と言う灯璃

藍田先生を足蹴してようやく下ろしてもらえた。




「文化祭の準備も大詰めだし頑張ろうぜ」


颯斗にポンと肩を叩かれる。


「ありがとね」

「何が?」

「翼と……話すきっかけくれて」


「んなの当たり前じゃんバーカ。お前らお互い好きなくせにじれったいんだよ」




そう言って颯斗は笑った。

よかった、いつもの颯斗


やっぱりあの告白はあたしを励ますためだよね?

1人のあたしに同情してくれたからなんだよね。



優しすぎてむかつく

前言ってた好きな子に早く伝えて早く幸せになりやがれってのー




「バカバカゆーな。チキン颯斗!!」