「ねぇ 心結ちゃん」
「ん?」
「伊吹君と何かあった?」
「………。」
笑ちゃんの痛烈な一言にあたしの動きが固まる。
「何か……あったんだ」
目線を落とす笑ちゃん
そっか、颯斗のこと好きだもんね。
灯璃が実行委員の集まりでいないから2人で準備をしながら話してる。
「心結ちゃんは……伊吹君のことどう思ってるの?」
唐突
不安そうな声の笑ちゃん。
「ただの友達だよ」
それ以上でも以下でもないトモダチ
「好きじゃないの?」
「恋愛感情じゃないよ」
自分に言い聞かせるよう強めの口調で言う。
大切だから壊したくないもん。
「だったらあたしに協力してくれる?」
「………。」
「あたしが伊吹君と付き合えるように協力してくれる?」
笑ちゃんの言葉、なんか焦ってる?
「心結ちゃんには彼氏がいるじゃんか。いいでしょ?」
「………。」
「伊吹君と付き合う気ないなら協力してくれてもいいじゃん」
「……うん」
あたしは頷いた。
「ありがと」
微笑む
なんか笑ちゃんの印象、1年生のときのは全然違うな。
全然 違う。