しばらく神楽は
スカートと闘ってたけど
結局制服じゃなくて
スエットで出てきた。
「断念したんだ?」
「まぁ…いくら双子でも男女の体格差はあるわよね」
「じゃあ、学校にクレームを言いに行く?」
「クレーム?ふっバカね。そんな可愛いもんじゃないわよ。殴り込みするの」
「本当に…一気に可愛いさ激減だね…」
今まで『クレーム』って言葉に
恐ろしさを抱いていたけど、
今はそれより『殴り込み』
って言葉に恐怖を感じるよ。
殴り込みする神楽が一番怖いんだけどね。
「雪見、支度しな。いまから殴り込みにいくわよ。ちゃんと男らしい格好してってよね!」
そう言って神楽は自室に戻っていった。
