どうしよ…このままモヤモヤの事聞いてみよっかな…。


「ねぇ、啓、あのさ…最近…。」


「ん?」


「…………やっぱええわ。」

「何やそれ。」


…やっぱり言われへん。
どうしよう…。


「そういやさ、お前…何もされてへんよな?」


…?


「何が?」


「いや…ほら、この前俺に告ってきたやつ…美緒に何かやらかしてねーか心配で。」


あ…。

私がしようと思ってた話…。


「啓は…何かされてへんの?」

「美緒がいるときに告白断った時から何もされてへんよ。」


「よかった…。」

この一言で私はすごく安心した。

「何それ。ヤキモチ?」


啓は安心する私の頬に自分の頬をくっつけながら、からかうように言った。


「やったら…?」


と赤くなった私が聞き返したら、


「可愛い」


と頬擦りしながら抱き締められた。

…なんか、啓に抱き締められると心も体も温まる。

…。


ん?

何か啓の手が…。


「ちょっ!?どこ触ってんの!?」


「んー?」


き、聞こえないふりすんなー!


「こういう事せぇへんって言ったやん!」


「♪〜」


うわ…聞いてくれへん。

両手が啓の足で押さえられてて動かせへん!


「…けい、やめ…。」


ガチャ…


「だだいまー。」

1階からお兄ちゃんの声がする。

「まっ…お兄ちゃんが帰ってきたからっ…。」


突然の言ってやっと啓の動きが止まった。



ふぅ…。

あ、危なかった…。



「けい…。」


後ろを振り返ると、啓は私の背中にもたれ掛かって寝ていた。



「…寝てる…。」

その日は私も安心して眠りについた。