公園から家までの帰り道。
私は啓と並んで歩いていた。


「しっかし、さっきの啓、すごいいいタイミングで出てきたなぁ。」


「まーな。タイミング見計らったからな。」



「さすが啓やな。いつもありがとね。」


「いーえ。てか、お礼言うくらい感謝してくれてんのやったら、何かしてや。」


…でた。

Sっ気漂ってる…。



「い、嫌や!へんな事考えてるやろ!」


「そーやけど?何か文句あるんか?」


「…っ!?」



「声出すなよ?」



と、言われ、そのまま濃厚キス。


気持ちよすぎで、私はいつも声が漏れる。



「…っ…ふ…。」



………。

てゆーか…ここ、道端…。

私は抵抗出来ないほどボーっとしてしまっていた。




やがて、唇も離れ、啓はため息混じりに優しく私を抱き締めた。


「…はぁ…我慢しんどい。」
「…我慢?」


「そ。俺、渚さんに美緒貸してたから。」


それって…ヤキモチ?

啓の顔、暗くてもわかるくらい赤い…。

「もう啓といつも通り過ごせるって…。ずっと一緒やで?」


「うん。分かってっから。」



そうしてまたチューしようとする。




「啓…ここ、外…。」


「…なんやねん。どーせ真っ暗やから誰が誰か分からんって。」



「もう…。」



恋のキューピッドってこんな大変なんや…。

げも、こんだけ頑張ったんだから




















私と啓、

お兄ちゃんと渚さんも


ずっと一緒にいられますよーに。