3人っていうのは、私と啓と私のお兄ちゃん。

私の両親は小さい頃に亡くなって、啓の両親は海外で仕事をしている。


だから必ず、どっちかの家でご飯を食べる。

まぁ、大抵、私の家でなんやけど…。



「啓ーっ!ご飯できたで!」
廊下から啓を呼ぶ。


「……。」

…でも返事がない。
どないしたんやろ…。



私は自分の部屋に入った。
すると…





「ー…。」



寝てる…。



啓は私のベッドで豪快に寝ていた。


「ちょっと啓、ご飯冷めてまうで?」

私は啓の肩を揺さぶった。


「んー…美緒、もっと…。」

「きゃっ!?」


啓はいきなり寝言を言いながら私をベッドに引き込む。



「んー…。」


ちょ…ちょっとー!?



「啓…は…なして!」

グイっと押し戻そうとしたが、びくともしない。



うそっ!?

小さい時、こんな頑丈な体つきじゃなかったのに!

抱き枕状態になってしまった私は啓とぴったり寄り添う形になる。


やけに密着して緊張する。

そしたら、今日奈々が言っていた事が頭をよぎる。