「?何で?ちょっと話聞くだけやん。」


「ちょっと〜〜?」


うわっ、疑いの眼差し…。


「だったら啓も付いてきたらええやん。」


あ…

かわいくない事いってもた。



こんなん付いてきてくれるわけないやんか…自分のアホ…。



「付いてきてください…やろ?」


え…?




「んっ…。」


突然啓が強引にチューしてきた。



なんで…怒ってへんの?




「ばーか。言い過ぎたって顔に書いてある。」



なんやそれ…


でも、分かってくれた。

やっぱ私は啓じゃないとやってけへんよ。




そして啓がお兄ちゃんに

「あの人達と仲良くなったから、連絡とりたい。」

とかなんとか嘘をついて、連絡先を聞いてくれた。




そして電話でたくさん聞きたいこと聞いて、知ってるだけ教えてもらった。



「なんか話聞いたらすれ違ってるだけらしいわ。徹兄ちゃんが酔った勢いで色々言ったらしいで。」


「えっ…。」



どういう事…?


「詳しくは分からんってさ。」


「そっか。ありがと…。」



すれ違い…?


渚さんの事話すってことは、忘れられてへんねよな?


「渚さんにも話せな!」


「そーやな。」


それにしてもお兄ちゃん、渚さんとの事まだ引きずってたんや…。


「美緒…あのさ…。」