夜遅いし、こいつらも酔ってるやろーから、仕方なく家に入れることにした。


…といってもここ、美緒ん家やしな。



俺は酔っぱらい達を一階のリビングに連れてった。


徹兄ちゃんには悪いけど、そいつ等と一緒に寝てもらう事にして。






美緒の事なんか言ってたしな…気ぃ抜けねぇ。




俺は全員が寝たのを確認し、美緒の部屋に入った。




「うぁー…。疲れた。」



もう夜中の1時。


美緒が寝ているベッドに歩み寄る。



「くそっ…可愛いすぎ…。」



美緒の寝顔見たら文句も何も言う気が失せた。


今はこいつ見てるだけで幸せやわ…。



「…ん……ぃ…。」


ん?

寝言か?



「どんな夢見てんねん。」



俺は美緒の前髪を掻き分けた。


その時、はっきり聞こえた。




「…啓…。」



「えっ!?」



起きてるんか!?


と思って様子をうかがうと…



「スー…スー……。」



寝てる。


ってことは俺の夢見てんのか!?


しかも微かに微笑んでるし!


夢の中の俺と何してんねん。


たった一言、名前を呼ばれただけで幸せになる。


美緒がそばにいることが当たり前になってる。


それが嬉しくて仕方なかった。




「しょーがねぇな…。そんなに俺が好きなら、今日も一緒に寝たるわ…。」