愛のない世界

人肌がこんなにも心地が良いコトを、男が教えてくれた。


人肌がこんなにも温かいモノだと、男が教えてくれた。



今まで知らずに人生を歩んでいた、彩香。


誰も、教えてくれなかったから…


誰も、気付かせてくれなかったから…



この男と出会って始めて彩香は、今までのコトを悔いた。


後悔は、彩香の心を鋭い矢で貫く。


矢で貫かれた心は、ポタポタと深紅の雫を溢れさせるのだった。