部屋には大きな花瓶に、立派に生けた花が目立っていた。

そこに向かい合わせに両家が並び、

「ではお喜びの拍手を……」

と、拍手の中、そらと淳一郎が登場した。


シルクを貴重としたエンパイアのドレスに、頭には生の花をあしらって

淳一郎はなかなか着ることのないであろう

純白すぎないタキシードでそらをエスコートした。


妖精みたい!という歓声が湧く中、

何故か華子と祐樹が照れていた。


そして親族紹介へと移り、新郎側の挨拶が終わり

いよいよ祐樹が紹介をする番となった。


こう言った場は職業上手慣れたものだと以前から豪語していたから

華子はお手並み拝見といった模様だった。