私に恋を教えてくれてありがとう【下】

きっと、一分位だ。

二人の間を行き交う冷たい沈黙は、音もなく、ただ時を凍らせ

氷の壁をつくる。


華子は、自分が何か言わなければいけないのではという

妙な義務感にかられ、手に汗をかき、凍える口元を無理にわった。


「……あの!!」


「……ごめんなさいね」


夫人の言葉がかぶさり、華子は譲った。


夫人は前髪をかき上げ、遠慮なく続けた。