華子に、その声は罪深いものだった。 就業後に寄ることが出来るこの産婦人科しか選べなかったという どうしようもない理由があるものであまり文句は言えないのだが この様な場で名前を呼ばれるのはプライバシーの侵害としか思えない。 幸せで頬をばら色に染める人間と 一物を抱え、恐怖、懺悔で蒼ざめている人間の二種類が混在しているのだから。 華子は重い腰を上げ この子を安全に逃がす為の手技を施されに行った……。