前兆はまさに調べたとおりに 微熱、いつもと違う胸の張り、 そして、華子の場合 異常な腹痛。 半信半疑で買った妊娠検査薬は 夏炉冬扇かと思われたが 時間が経つにつれ薄く色付いたのだ。 微妙な変化だったが 当人にはそうではなかった。 償ったと思われた牧田への罪悪感が落ち度となり 自分に対する嫌悪が勢いよく吹き出し 華子は溺れ のまれていく。 その渦中華子は答えを見つけた。 たった二文字を暗闇から見つけ出した。