華子は外来の中枢ともいえる
ナースステーションに足を運び
本日担当する診察室のナンバーを
確認しに行った。
「おはようございますー……」
待合室には患者が敷き詰められているが
まだ看護師は来ていなく華子一人だった。
華子は部屋の真ん中にどでかく居座る
机の上に無造作に置いてある
温度板ケースを再利用した
メニュー表に目を向け
優しく指でそのナンバーをなぞる。
「……3番」
牧田だ。
ドアを全開にしたこの空間にも関わらず
とびきりの笑顔を振るまった。
その笑顔の先には出勤したての彼の姿。
きっちりとしたスーツなんてもってのほか
少しよれた薄手のジャケット、
デニムパンツと
どことなくアットホームな姿。
華子は小さくピースをし
牧田は軽くえへん虫をした。
彼の口元はへの字に曲がっていたが
総合的に見ると
この状況の中でのとっておきの笑顔だった。
姿が見えなくなってもぽかぽかと
華子の胸はあたたかかった。
……そして場面は切り替わる。
華子は息せき切らして走っていた。
迷路の導を知っている様に
ヒールを鳴らしどんどん走る。
しかしこのとき華子は剣幕だった。
ナースステーションに足を運び
本日担当する診察室のナンバーを
確認しに行った。
「おはようございますー……」
待合室には患者が敷き詰められているが
まだ看護師は来ていなく華子一人だった。
華子は部屋の真ん中にどでかく居座る
机の上に無造作に置いてある
温度板ケースを再利用した
メニュー表に目を向け
優しく指でそのナンバーをなぞる。
「……3番」
牧田だ。
ドアを全開にしたこの空間にも関わらず
とびきりの笑顔を振るまった。
その笑顔の先には出勤したての彼の姿。
きっちりとしたスーツなんてもってのほか
少しよれた薄手のジャケット、
デニムパンツと
どことなくアットホームな姿。
華子は小さくピースをし
牧田は軽くえへん虫をした。
彼の口元はへの字に曲がっていたが
総合的に見ると
この状況の中でのとっておきの笑顔だった。
姿が見えなくなってもぽかぽかと
華子の胸はあたたかかった。
……そして場面は切り替わる。
華子は息せき切らして走っていた。
迷路の導を知っている様に
ヒールを鳴らしどんどん走る。
しかしこのとき華子は剣幕だった。

