私に恋を教えてくれてありがとう【下】

足が重い。

どんどん沼地にのまれていく。

服に黒い泥が入り込み

足を取られ

華子は足掻いた。



まだ公園ではしゃぐ子供の声も


気をつけなさいという声が聞こえるのに

くぐもって 微かにしか聞こえなくなっていく。



華子はもがいた。



泥は腸(はらわた)に潜り込み

痛みきった胃に擦り込まれ

膝がガクンと落ちたのを辛うじて感じ

いやがうえにもそれは浸食した。



肺が縛られ喉が苦しくなるのは

そう遅くはなかった。