俺は自分のケータイを閉じると、制服のポケットに突っ込み、後ろの二人を向いた。



『お前ら……もうすぐ、生徒会室着くぞ。』





「ってかさ……こんなメール、よく神谷に送れるよな。

命知らずな奴もいるもんだぜ…
送った奴、ずいぶん馬鹿なんだなー」







ケラケラと笑い、呟く十町はもう、いつも通りだった。




そうこうしてる間に、
生徒会室の前までたどり着き、ドアの前に立つ。





「あーぁ…結局5分も過ぎちゃったわよ…

きっと、私達以外みんなそろってるわよ?」





「まぁまぁ。いーじゃん?
主役は遅れて登場ってことで。」






「くだらな…」






俺はまた溜息を一つつくと、ドアに手をかけた。








いつもと同じドアを



開けたつもりだったのに。