暗闇の中から、

何処からともなく一人の女が現れる。






「……本当に…

決行なさるおつもりですか…?」






女は椅子に座る男に、

無機質な声で問いた。





「あぁ。勿論だよ。


準備は整っているかい?」




男はモニターを見つめたまま、答える。





男の答えに、女は小さく首を縦に振り、部屋を出ていくと


男は笑みを強くした。






「さあ………君達は


一体どうするのかな?…




高校生諸君……?」








モニターに映る、

日常を眺める






男の紅い瞳は



暗闇の中で、


何よりも輝いていた。