あの日から、告白に関しては一樹は何も言わなかった。
そして、2年になると同時に屋上に行かなくなった。いや、学校にも行かなくなり親の転勤と同じく転校した。今考えると馬鹿だな。って思える。


失恋が怖くて不登校、って(笑)


冬休み、寒い寒い!!と文句言いながら行った屋上で指切りした。その日、転校するかもって一樹に話したんだよね…

そしたら、指切りする事になった。



《お前の卒業式の日、会いに行ってやるよ》



『一樹、』

あれから、約2年がたち卒業式。2年間通った学校。一樹が居なかったのは寂しかったけど、一樹の隣に〝彼女〟をみる方がキツい。泣きたくなる。



『遅いなぁ…』


正門に寄りかかり、はぁ。と溜め息を吐く。本当に来てくれるのかな?彼女、作っちゃったのかな?私の事、忘れちゃったかな?

待っている間、色んな事を考える


「由依?」


自分を呼ぶ声がして、振り返ると知らない男がいた。いや、あの日から好きだったキミ。離れてて寂しかった。


バイクに跨がり、ヘルメットを外しこちらをみる。…と同時に怒鳴られた。


「お前なぁ、なんでもっと早く言わねぇんだよ!!」

『へっ?!』


何が?なんて聞いたら、


「転校の事。お前、2年になった途端に屋上に来なくなっただろ?」

『あ"ー、だ…ねぇ・・・』


久し振りの一樹。あの頃よりも高くなった目線。身長、伸びたんだ。あ、髪もあの時より少し長い…か?