『…一樹、最近来ないなぁ…』


青い空の下、屋上で君を待ってる。
寄りかかったフェンス。



「一樹くん!!あのっ、好きです!!付き合ってくださいっ!!」


後ろから聞こえた声。〝一樹〟と言う言葉に振り返り声がした方に視線を向ければ、私の好きな人と美女。あー、隣のクラスのマドンナじゃん。


チクリ、胸が痛い。
お願い…

一樹、OKしないで…



醜い感情が溢れ出た。



「…わりぃ、好きな子がいるんだ。」




はっきりと聞こえた。
…一樹が断ってた。安心の後に直ぐに来た不安。誰?誰が好きなの…?





ねぇ…

私の想いは伝えるだけ無駄?