「戦滅なら幾らでも手はあるんだ。
まあ、内部だけ破壊ってのもやれるが、時間が掛かるだろ」
「大丈夫ですよ。
隊長さんが歩き回っていれば、あちらから出迎えにきます」
ヴォルラスの助言に面倒そうに寝返り打って彼は言い返す。
「詐欺師もその連れも出てきたところで皆まで説明しないだろ」
「それは、そうですが、接触する価値はあります」
会話しながら、彼はセスナの視線に気付いていた。
出会う度に、何か言いたげな紅い瞳で彼を見つめている。
いきなり起き上がった彼に驚くヴォルラスを余所に、少女に近づくとセスナを無理やり取り上げた。
彼の両手で、無駄に暴れるセスナを助けようと少女が手を伸ばす。
「あっ、セスナ返せっ」
「なあ、ガキ、こいつの言葉わからないか」
「わからないよ。
返せ、嫌がってる」
彼と少女には身長差が在りすぎる。
届かないと判断した少女は、ムキになって飛び跳ねた。
「嘘だろ、偶に話してる」
「あれは偶にだもん。
セスナからちゃんと返答が返るわけじゃない」
セスナを空に掲げる彼に少女は必死で食いついた。
彼はそれを避け、暴れるセスナを無造作に放り投げた。
まあ、内部だけ破壊ってのもやれるが、時間が掛かるだろ」
「大丈夫ですよ。
隊長さんが歩き回っていれば、あちらから出迎えにきます」
ヴォルラスの助言に面倒そうに寝返り打って彼は言い返す。
「詐欺師もその連れも出てきたところで皆まで説明しないだろ」
「それは、そうですが、接触する価値はあります」
会話しながら、彼はセスナの視線に気付いていた。
出会う度に、何か言いたげな紅い瞳で彼を見つめている。
いきなり起き上がった彼に驚くヴォルラスを余所に、少女に近づくとセスナを無理やり取り上げた。
彼の両手で、無駄に暴れるセスナを助けようと少女が手を伸ばす。
「あっ、セスナ返せっ」
「なあ、ガキ、こいつの言葉わからないか」
「わからないよ。
返せ、嫌がってる」
彼と少女には身長差が在りすぎる。
届かないと判断した少女は、ムキになって飛び跳ねた。
「嘘だろ、偶に話してる」
「あれは偶にだもん。
セスナからちゃんと返答が返るわけじゃない」
セスナを空に掲げる彼に少女は必死で食いついた。
彼はそれを避け、暴れるセスナを無造作に放り投げた。
