【完】絶対引力



その男が大きい声を出したため、知り合いと思われる男が2人こっちに向かってきた。


これ以上集まると面倒だと思い、

「あー急いでるんで。」


と定番の台詞を吐いて去ろうとした。

けど…

腕を掴まれたために先に進めなかった。


「ホント可愛いじゃん。遊ぼうよー。」


「少しくらいいいっしょ?」


途中で来た男たちが言う。

遊ぶとか…ないだろ。
いやいや、本当に急いでるんだけど…。


「他の人誘って下さい。私は無理なんで…。」


「そんなこと言わないでさー。」


中々手ごわくて引こうとしない。

そろそろウザイな。
バス遅れんでしょ。