【完】絶対引力



「それと。さっき、たらしって言おうとしただろ。」


あたしを責めてるようなきつめの口調。


「ごめ…。」


「あれ言ったら小夜傷付くの目に見えてんだろ。」


うん…。

あたしは最低だよね。

そんなこと考えなかった。

優より事情知ってて、優よりいっぱい話したのに…。


「うん…。ごめん。ありがとう。」


止めてくれてよかった。

傷付かせたら終わりだよね…。


「ま、いいよ。ここにいるのもなんだし、海行こ。」


考えてみれば池上の家の前。

流石にここにいるのは気が引ける。

あたしと優は海に行くことにした。