むしろ、背筋の凍る思いをしているのは速水であった。
すぐに東側の海岸に移動するように対応したものの、不安は隠しきれない。
海岸線付近に戦力を集中するために、中央部が手薄な状態なのだ。
各巣の3分の1を徴兵しているのは仕方のないことだが、不安なのは残った者達がスパオオに対しての教育や訓練が乏しいことなのだ。
本州最南端の岬に上陸して来ると予想したことは間違いはなかった。
しかし、此方の動きを読んで迂回して来るとは思っていなかった。
むしろ、ここが正念場なのかも知れない。
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